ご購入、ありがとうございました。
「ありがとうXありがとう本舗」、おかげさまで、今月も本をご購入頂き、ありがとうございました。
御礼も込めて、その中から本の紹介です。今回は、『二月の勝者』!!
教育に関心のある親御さんに、ぜひ手にとってほしい作品です。
内容は中学入試、しかし、、
タイトルからは、2月1日の入試(首都圏)で勝者になる(?)、ということで、中学入試がテーマに思えます。そして実際、中学入試に挑戦する小学生が中心に話が進んでいきます。
しかしです。この本のテーマは、教育環境の変化と初等教育における人材育成の重要性で、もっとシンプルに言うと、「東大生の親御さん以外、手に取らないでください!後悔しても遅いです!」と本の帯で謳ってもいいくらい、主人公は親。
それも、時代の変化を機敏に読み解き、子供を東大に進学させることに成功した親(あるいはそれに近づいている親)が本当の主人公(=理想像)で、きっと、子供にとっては「2月の勝者」も敗者も存在しない。存在するのは、勝者か敗者のどちらかでしか自分を語ることができない親、というのが作品のテーマではないでしょうか。
作品で灰谷先生が、東大(たしか?)に進学する学生の多くを首都圏の中高一貫校出身者が占める、といった記述があります。これって、早く知りたかったと思うのは私だけでしょうか?それとも、すでに常識で、知らなければ=情弱と言われるのかもしれません(泣)。
教育環境の変化についても、中学生の段階から大学入試の準備を進める、というのが現代の常識かもしれません。作品ではそれにも関係しそうな内容として、高校からの募集を停止する中高一貫校の話が紹介されていたり、あるいは大学入試制度改革の話として、その具体的な出題問題(サンプル)が提示されていたりと、変化の荒波を感じさせる内容となっております。
結局、何がオススメ?
一度、手に取ってみることをオススメします。
先を見据えて、いくつかに分岐したレールに子供を乗せる親と、レールがない中、試行錯誤する子供を見つめる親と、どちらがいいのかは全くわかりません。
ただ、大学入試という1点に限っていうと、レールがない中、ある日、大学入試が目の前に現れるのと、レールの先に試験があることがわかって、そのずっと前から対策が取れるというのは、今後その差はもっともっと大きくなっていくと感じています。
どちらが正しい答えなのかは、わかりません。ただ、教育を巡る環境を知っておいて損はないのでは?とも思うのが正直なところです。本日もお読み頂き、ありがとうございました。