(本の紹介)
名言シリーズ
『ダンス・ダンス・ダンス』から名言を紹介。
この作品、『羊をめぐる冒険』の続編ですが、前作が寂しい結末となったのに対し、「再生」がモチーフの結論(たぶん)となり、爽快な読了感です。
「鼠」の登場は一箇所だけですが、余韻たっぷり。まだの方は、前作から手に取って見ると面白いと思います。
踊るんだ。踊り続けるんだ。何故踊るかなんて考えちゃいけない。意味なんてことは考えちゃいけない。意味なんてもともとないんだ。
上巻151ページ
もう一度ダンスのステップを取り戻すのだ。みんなが感心するくらいうまく踊らなければならない。ステップ、それが唯一の現実なのだ。
下巻262ページ
あなたは自分の影法師をパートナーとして踊っていたのよ。私はあなたの影に過ぎないのよ。
下巻300ぺーじ
札幌の六月は素敵な季節だった。雪解けはずっと前に終わり、ほんの数ヶ月前には固く凍えていた大地は今は黒々として、柔らかな生命の息吹をたたえていた。木々は青い葉をいっぱいに茂らせ、清潔で優しい風がその歯を揺らせていた。空は青く透き通り、雲は輪郭をくっきりとさせていた。そんな風景は僕の心を震わせていた。
下巻307ページ
でも何とか踊り続けた。きちんとステップは踏み外さなかった。だからこそここに戻ってくることができたんだ。
下巻314ページ
札幌への引っ越し
踊って、踊って、そして、踊りが一巡すると、一つ上のステージへ。
自分のペースで、自分がするべきことを続ける。「意味なんてことは考えちゃいけない。』
簡単なようで難しい、でも、数々の偉人、有名人が通ってきた路。
春樹さんが作品を書いている姿を連想してしまいました。
ちなみに、「札幌でアパートを借りる。そして新しい生活を始める。」(下巻324頁)という主人公のセリフがありました。
今からでもぜひ(!)ニセコもよいところです ♪( ´θ`)ノ
ノーベル賞は、ファンとしては、気になりません。が、
北海道在住としては、美深でノーベル賞発表を見守っているのが、とても魅力的に感じました。
ちょうど、『羊をめぐる冒険』も読んでおり、作品に登場する札幌から260㎞の街が、美深なので。
来年おじゃましようかな。