”二月の勝者”とは?
「二月の勝者」。中学受験をテーマに連載中の漫画で、最近ドラマ放映の話も具体化してきました(一度コロナで頓挫)。「中堅学習塾”桜花(おうか)”の吉祥寺校の新校長に就任した黒木蔵人は、元・中学受験名門塾”フェニックス”のカリスマ講師。同じく吉祥寺校に新規採用の佐倉麻衣は、その言動に反感を覚えながらも少しづつその真意を理解するようになる。一方、フェニックスの看板講師で黒木の元同僚である灰谷純は、以前は黒木を慕いつつも黒木の桜花への転籍をきっかけにライバル心を燃やすようになる。その黒木には中学受験にまつわる消せない過去があった。桜花の生徒たちは無事第一志望校に合格できるのか?そして黒木とその周囲の人々との関係はどのような展開を見せるのか?続きは新刊で!」というような内容です (^o^)
散りばられた名言の数々
「二月の勝者」は一応漫画=フィクションです。ただノンフィクションとして、中学受験にまつわる人々がどのように考え行動し、どのような成功や失敗を重ねてきたか。あるいは中学受験のみならず大学入試改革など、昨今の教育改革はどのように進んでいるか、という観点から読んで理解することもできるかと思います。「中学入試」を理解する上で最良の一冊です。
例えば次のような印象の残るフレーズが漫画の中に散りばめられております。
(志望校を選ぶ基準として)
コミック第3巻「第24講」より
お子さんにはどんな大人になって欲しいですか?
手に入れたいのは学歴「だけ」ですか?
夏期講習は、学力を上げる「最後」のチャンス
同3巻「第27講」より
国語こそ「公式」があります。キモは、「本文に書かれていること以外の単語を使わない」
同4巻「第30講」より
下手に手を広げるより宿題の反復の方がよっぽど身につくんだけど。
同6巻「第52講」より
「情報」も「塾」にお金を払って買うものです。
同6巻「第54講」より
「合格する」ことばかり考えて、肝心なことを忘れている。「その後」があるということを。「私立校はバラ色」というわけではないのです。
同9巻「78講」より
知っておいてほしい。お子さんが目指しているその学校が、試験問題を通してどんなお子さんをほしがっているのかを。
同9巻「第80講」
(志望理由の書き方について)
同10巻「91講」より
学校のパンフレット(中略)などなど、「熟読」して「書き手の伝えたい主題」を読み取り、「抜き出し」て「記述」すればいいんです。
(成績の伸びが急激に上昇する曲線を描くことについて)
基礎を勤勉にコツコツ積み重ねた生徒が、その基礎を応用する感覚をつかんでから急激な伸びを見せるからです!
同11巻「93講」より
ドラマの前に原作を!
ドラマはドラマでしか表現ができない、バックミュージックやその他映像表現なども多数期待できるかと思います。ただ、私としては立ち読みでもいいので、原作にまずは目を通して欲しいです🙏 最初に映像から入ると「ドラマ」という印象が強くなってしまい、「中学受験」という要素が薄まってしまうのがもったいないように思えるからです。
本日も読んでいただき、ありがとうございました。